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2007年8月

2007年8月27日 (月)

盆略点前

盆略点前
茶道に興味を持ち、入門してきた人が先ず始めることは割り稽古。 お辞儀の仕方、襖の開閉、帛紗をたたむこと、棗、茶杓を清めること、茶筅通し、茶碗を拭くことなどです。

道具を扱うときは、指を丸くして・・ 肘はゆったり・・ 帛紗が乱れないように・・と注意することばかりですが、それでも回数を重ねることにより、型ができてきます。

さて、割り稽古がひと通り出来ると、今度はそれらをつなげて、盆略点前という最初のお点前に入ります。

盆略点前は裏千家十三代家元、圓能斎が創案されたものです。簡便でこれまで学んだ割り稽古をすべて使い、初めてお茶を点てるわけですから、最初に点てた1碗は感動するものがあります。 自分が一所懸命に点てたお茶を、人様に召し上がっていただく、これがおもてなしの原点ですね。

そのときも注意することが数多くあります。 

茶杓は節のところは折れやすいので、茶碗の縁で茶杓を強く打ってはいけない、打つ部分は節と櫂先(茶杓の先の曲がった部分)の中間で。 

お茶とお湯を入れて茶筅を振る時は、最初は底のほうからシャカシャカと振る、そして、大きな泡が沢山できたら、泡の表面で振る。 そうすると粉っぽくないキメの細かい美味しいお茶になるのです。

建水を動かすときは畳刷れが出来てしまうので引きずらないなど、まだまだ注意することは数知れずあります。

始めの頃は一から十まで注意され、ただただ訳もわからずロボットのように言われたとおりに動くだけですが、1ヶ月、2ヶ月と経つと不思議と様になってくるのです。

鉄瓶がなければ、ポットで構わないし、いつでも何処でもできる利点があるので、初心者ばかりでなく、茶暦のある人でも気軽なおもてなしが出来ます。

そのようにお稽古を積んでいくと、10分しか、もたなかった足が、20分、30分と座れるようになり、そのうちにしびれなくなってくるのです。

盆略点前はお稽古の楽しさや約束事をおぼえていく入り口なのです。

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2007年8月19日 (日)

三渓園

三渓園
三溪園は横浜本牧の景勝地にあります。

3つの渓谷にまたがり、自然の起伏をいかした約五万八千坪の大庭園です。

明治の大実業家、原富太郎は書画骨董を収集し、京都などから寺院や茶室など古建築を移築し、保存に努めました。 拝仏毀釈(はいぶつきしゃく)などで日本の古いものに価値を見出さない時代で、それらのものは海外に流出したり、取り壊されてしまうものが多くありました。

原富太郎は自らの号を「三溪」とし、数々の建物を大庭園の風景にマッチした環境に配置して、どの場所からも楽しめる景観を造り上げたのです。

入り口から入るとすぐに三重塔が見え、しばらく歩くと「横笛庵」があります。 きゃしゃで小さな庵は、いかにも平家物語に出てくる女性のようで、高倉天皇の中宮、建礼門院に仕えた横笛と、滝口入道の悲恋物語にふさわしく、ひっそりと木々におおわれています。 屋根は藁葺きとこけら葺きで、右手前の土庇が大きく、明かりとりの窓に差し掛かっていました。

ぐるりとまわった池の向こうには 三溪が建てた瀟洒な住居白雲邸があり、ここには、入ることが出来ません。

その石畳の向こうには臨春閣が建っています。 池に臨む雁行した建物の景観は、何度来てもそのたびに感動するものがあります。 行事がないときは内部を見ることは出来ませんが、お茶会の時には観ることができます。

各部屋ごとにいろいろな工夫がありますが、銀箔貼りの浪の斬新な模様の欄間や、天楽の間の欄間に本物の笙と笛がはめ込んであるものも興味があります。また、村雨の間からの眺めは絶景です。

山に上っていく左側に「聴秋閣」があります。 聴秋閣は徳川三代将軍家光が建てて春日局に下賜された由緒ある茶室です。 秋を聴くというネーミングがいいですね。

二階建ての楼閣は独創的な意匠で、横から見たのと正面からとでは全く雰囲気が違います。 紅葉の渓流の中にあって、これほど自然と一体になっている建物はそうそうありません。

山の頂上近くには天授院と月華殿があります。 月華殿の離れとして、金毛窟という一畳台目の小間が付属しています。 畳と炉が普通のものより少し大きめなので、本来の極小の茶室よりひろくなっています。 この茶室は移築ではなく、三溪自身が造ったもので、床柱が京都大徳寺の山門金毛閣の高欄の木を使ったことから、金毛窟と名づけたのだそうです。

まだまだ、春草廬、蓮華院などもありますが、とても書ききれません。

百聞は一見で、涼しくなったら散策しながら茶室めぐりをしてみるのもいいでしょう。

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2007年8月10日 (金)

茶箱の小道具

茶箱の小道具
茶箱の中に入れる道具には、日頃のお稽古では使わない物がいろいろあります。 

先ず、振り出しですが茶席の中の菓子器に当たるもので、見立てやそれ専用に作った物があります。ほとんど陶器ですが、瓢箪で作ったり塗物で作られています。 中に入れるものは振り出しやすいもの、扱いやすい物がいいですね。

振り出しのお菓子でで代表的なものは金平糖。 「おいとぽい」川端道喜や「彩花糖」大黒屋なども使いやすいお菓子です。 旅先でのお菓子は茶室でのそれとは違い、振り出しから何が出てくるかも楽しみなのです。 

茶筅を入れる茶筅筒は塗物が多く竹などもあります。、茶巾を入れる茶巾筒は焼物や塗物それぞれ凝ったものがあります。 

月点前で使う器据についても調べてみると面白いです。

秀吉が小田原攻めのとき、利休が旅箪笥を持って同行し、その芝点の約束から、のちの玄々斎が器据を考案したとのことです。 また、玄々斎が器据に墨で書いている「茶箱点前の記」も興味深い。 「いにしへ今も茶の道を学ふ人には・・・」で始まる文章は、伊勢へ茶道の点前の指導に行った折、茶箱のお点前が確立していない不便さを感じたことが書かれている。 旅箪笥から思いつき、新しいお点前を考案したこと、月点前では器据という4枚に切った板を紫の紐で繋げて、お香を捧げてからお茶を点てるなどなど・・・。

また、茶筅が倒れないための茶筅立てとして、月点前ではウグイス針が使われる。 黒田宗光先生の本を読んでいたら面白いことが書いてありました。

なぜウグイスというか、和綴じのことをウグイス綴じという製本の言葉があり、U型の針を使い2ケ所に穴を開けて綴じた。 昔は紙は大変貴重なものであり、紙を神に重ねて大切にされた。 神様がいる日本の古い神社で代表的なところは、宇佐、熊野、伊勢、住吉でその頭の文字を繋げば、う、ぐ、い、す、になる。 なるほどねー。

茶箱の小道具からいろいろなことがわかり、調べてみると面白いですね。

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